ごあいさつ

 下水サーべイランスとは、下水中の病原体等を分析することにより、対象地域の感染状況を検知する調査です。新型コロナウイルス感染者の多くは、糞便を介してウイルスを排出することから、下水中のウイルスRNAを計測することで感染状況を把握することができます。

 新型コロナウイルス感染症は、現在、減少傾向にはありますが、終息には至っていません。新たな変異株や未知の感染症の発生も懸念されます。世界人口の増加や経済のグローバル化により、感染症の発生リスクは高まっており、感染症リスクに対してレジリエントな社会の構築が必要になっています。

 日本下水サーべイランス協会は、下水サーベイランスの社会実装を推進することにより、感染症リスクに対してレジリエントな社会の構築を目指します。下水サーベイランス情報の活用により、感染防止対策の構築と検証、感染防止行動の促進、社会経済活動の維持に貢献します。

 下水サーベイランスの社会実装に向けて、下水サーベイランスの社会的認知度の向上、保健衛生部局との連携強化、調査技術の精度向上と標準化、調査実施体制のの整備、人材育成に努めます。現在、協会にはコンサルティング、採水作業、検査業務、理化学機器の製造・販売、試薬製造・販売、施設管理等の民間企業と学識者に参加していただいています。産学を含む関係者の幅広い連携と協働により、社会実装の取組みを推進してまいります。また、海外との連携にも取組みます。

 多くの方のご理解と多くの企業の参加を期待しております。

日本下水サーベイランス協会 会長 村上雅亮